福音伝道教団

葛西福音キリスト教会

礼拝聖書のお話し

2022年10月23日(日) 第4主日礼拝メッセージ


葛西説教20221023

1.テキスト「マルコ5:45-52

2.タイトル「恐れることはない」

3.中心聖句「マルコ6:50

しっかりしなさい。わたしだ。恐れることはない」

4.本文「恐れることはない」

 序)「信仰は試される」

 本日も先週のお話のように、イエス様ご自身が選ばれた弟子たちの信仰を試すお話です。嵐にあった弟子の話がマルコ4章にもありますが、本日の個所で嵐がやむのは、イエス様が風に命じられたのではなく自然現象と考えられています。

学ぶ点は、水の上を歩くイエス様を不信仰から弟子たちが驚いてしまったことです。

 

本論)「恐れることはない」

.「逆風の中にいた弟子たち」

 先週私たちは、イエス様が五つのパンと二匹の魚で五千人以上の人々を満腹にされたことを教えられましたね。その後イエス様は、弟子たちを舟に乗り込ませ、ガリラヤ湖の向こう岸へ先に行くように言われました。そしてご自分は祈るために山に登られました。

 夕方になったころ、舟は湖の真ん中まで来ました。ところが突然風向きが変わり、逆風が吹いてきたために、弟子たちの舟は前に進むことができなくなりました。ペテロやヤコブ、ヨハネはこの湖に舟を出し、魚を取る漁師でした。この湖のことは何でも知っていたことでしょう。しかし、逆風のために「漕ぎあぐねた」(48節)のでした。

 人生はいつも順調で、追い風に乗って前に進めることばかりではないですよね。この弟子たちのように、イエス様のおことばに従っての船出でしたが、逆風で前に進めない、そのようなこともこの教会にも、皆様の人生にもあるのではないでしょうか。しかし、あの岩の上に建てられた家の話のように、神のことば、神のみこころ、神の臨在がある所には、必ずすばらしい未来が待っているのです。そのような未来がイエス様によって、私たちには開かれているのです。

 

.「水の上を歩くイエス様」

 弟子たちは近づいて来られるイエス様を見てひどく驚きました。それは「弟子たちは、イエスが湖の上を歩いておられるのを見て、幽霊だと思い、叫び声をあげた」(49節)からでした。忍者は水の上を歩く方法を知っていたと何かの本で読んだことがありますが、普通、人間が水の上を歩くことはできません。だから、弟子たちが水の上を歩くイエス様を見て、幽霊だと驚いたのにも無理はないかもしれません。

 しかし、聖書は弟子たちの不信仰を指摘して、このように言いました。「彼らはまだパンのことから悟るところがなく、その心は堅く閉じていたからである(52節)」と。先週のあの五千人の給食の奇跡をその目で見ていましたが、水の上を歩くイエスを信じられなかったのです。そのような不信仰、学ばない弟子たちにイエス様は優しいおことばをかけられました。「みなイエスを見ておびえてしまったからである。しかし、イエスはすぐに彼らに話しかけ、『しっかりしなさい。わたしだ。恐れることはない』と言われた」(50節)と。イエス様はお優しいお方ですね。

 私たちが苦しんでいるとき、イエス様は声をかけてくださり、私たちを助けてくださいます。ですから、私たちは決して一人ぼっちではないのです。いつも私たちを見つめ、励ましてくださるイエス様が共におられるのです。

 

.「舟に乗り込まれたイエス様」

 イエス様は弟子たちに近づかれ、おことばをかけ、励まされただけでなく、弟子たちの舟に乗り込まれました。するとどうでしょう。あれだけ吹荒れて弟子たちを悩ませていた逆風がピタッとやみました。そして、イエス様の乗られた舟は向こう岸に着くことができました。

 弟子たちはイエス様の奇跡を体験しても何も悟らず、そして逆風の中イエス様のことを頼みとせずに、自らの力と知恵を頼みとして行き詰っていました。本日、皆様とともに聖書を学んできましたが、私たちはここから何を学ぶべきなのでしょうか。私たちにもこのようなことが起こるかもしれません。逆風の中、自らの知恵と力で行き詰まることもあるかもしれません。しかし、私たちの救いのために十字架におかかりくださったイエス様がおられるのです。そのイエス様の愛を信じる私たちを必ずイエス様は助けてくださるでしょう。

 

勧め)「恐れることはない」

 自然の力は大きいものですね。台風や地震、大雨などは、私たちに自然界が持つ大きな力を教えてくれます。でも、イエス様は自然の世界をも支配しておられるのです。このイエス様を信じ、主に従っていくなら、私たちは決して恐れる必要はないのです。

 私たちの身代わりに十字架にまでかかって、わたしたちを愛してくださった主は、どんな時でも私たちを守っていてくださいます。「しっかりするのだ、わたしである。恐れることはない」と言われるイエス様を信じ、このお方に信頼していきましょう。